前回の記事では、高専卒の管理人が高専のメリットをご紹介しました。まだ読まれていない方は以下の記事をぜひご覧ください。
高専とは何年通う?普通校との違い、偏差値、メリットを元高専生が語る
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ただ、デメリットがあることを除いても、高専は自身のキャリアアップには最適な学校だと私は考えます。
ポイント
今回の記事では、高専のデメリットをご紹介します。
メリットとデメリットを天秤にかけて、許容できるようならば、高専への進学をお勧めします。
この記事の目次(クリックでジャンプ)
結論:高専進学後もまじめに勉強できればデメリットは少ないです
詳細は後述しますが、高専に進学してからも勉強がまじめに勉強することができれば、デメリットを打ち消すとこができると思います。
これは、高専在学中にかなり鍛えられるため他なりません。
これから進学を考える人はデメリットと考えずに、チャレンジする機会と捉えてもらえればと思います。
デメリット①:赤点が60点で普通高校に比べて留年する確率が高い
高専は普通高校と異なり赤点が60点です。
この赤点の高さゆえに、高専では普通高校と比べて留年する確率が非常に高いです。
私が卒業した学科を例にとると、下記のようになります。
- 高専1年:43人中2人が留年生
- 高専2年:43人中2人が留年生
- 高専3年:42人中3人が留年生
- 高専4年:42人中4人が留年生
- 高専5年:44人中6人が留年生
ただ、この留年生の数字には、上級生からの留年者のみしかカウントしていません。
実際には、下級生へ留年した者もいます。
高専の1学科だけでもこれだけの留年生がいるので、普通高校と比べると留年する確率は非常に高いといえます。
留年生の中には、高専3年までに2回留年する猛者もいるので、20歳で高校生と同じように制服を着なければならない人もいるのです。
一方で、留年した結果、留年先のクラスに馴染む人もいて、私の友人の中にも「留年してよかった!」と言っている人がいます。
留年しないためには
ここまで見た方は、自分も留年してしまうかもしれないから、高専への進学をあきらめる人もいるかもしれません。
ただ、断言します!
留年する人は、勉強を怠けている人がほとんどですので、普通に勉強すれば何ら問題ありません。
デメリット②:違う分野への転向は難しい
普通高校から大学に進学する場合は、高校を卒業する18歳で進路選択をすることになりますが、高専の場合、15歳で自分の将来を左右する専門分野を決定する必要があります。
そもそもの話ですが、「自分は理系だ!」と思って高専に進学した人で、後々、文系であることに気づき、高専を退学する人も数人見てきました。
高専に進学してから別の分野に進めばよかったと後悔しないように、受験前までにどの分野であれば将来後悔しないか考えておく必要があります。
高専には学校にもよりますが、転科というシステムがあります。
あまり利用している人はいませんが、このシステムを使うことで、高専内の別の学科に移動することも可能です。
デメリット③:卒業研究がそこそこ難しい
高専によりますが、高専4年生から卒業研究に向けたゼミがスタートします。
高専5年生では本格的な卒業研究を実施します。
各高専、各教授によって研究の難易度は異なってくるところだと思いますが、研究に厳しい研究室だと、研究成果が得られずに卒業できない人もいます。
中には、研究が嫌になり、研究室に来れなくなってしまう人もいます。
個人的には、大学生でも卒業論文はありますし、大学院でも修士論文や博士論文はありますので、その予行練習として取り組めば良いと考えています。
高専の卒論が書ければ、大学の卒論程度であれば、すんなりこなせるほど実力が付きますよ!
デメリット④:とにかく出会いが少ない!
高専には女子学生が少なく、女子との関わりが極端に少ないです。
化学系学科や土木・建築系学科の女子比率は割と高めですが、そのほかの学科はほとんど女子がいません。
そのため、出会いが少なく、高専に所属することで、人生の青春を棒に振るかもしれません。
ただし、良いこともあります。高専は1学科40人程度で留年しなければ5年間同じクラスに所属することになりますので、高専生同士の仲は非常によくなります。
私はアラサーですが、今でも高専時代の友人とは仲が良いです。
まとめ
高専のデメリットとしては、下記があると思います。
60点という赤点の高さ
異分野への転向のしにくさ
研究の難しさ
出会いの少なさ
上記デメリットを許容できない人は高専への進学はお勧めできませんが、これらは個々人の努力で何とかなるものがほとんどだと思います。
進路選択は今後の人生を左右する非常に難しいものですが、だからこそ、後々後悔しないように、今のうちから、将来設計を立てる必要がありますね。