高専を志望校の一つとして考えているんだけど、どんな学校かいまいち分からないなぁ。
高専は大変なところもあるけど、就職や進学には最適な学校だと思います。今回は高専とはどういった学校なのか、偏差値やメリットなどをご紹介します。
この記事の内容
本記事は、高専を進学の候補として考えている中学生や親御さんに向けて、高専はどういう学校なのかをご紹介します。
本記事を読むことで、高専の仕組み、偏差値、メリットなどが分かります。
高専のデメリットに関する記事も書いていますので、参考にしてください。
【要注意!】高専とはこういうところ 高専卒が教えるデメリット4選
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この記事の目次(クリックでジャンプ)
高専の概要
高専とはどういう学校なの?何年通うの?
「高専(工業高等専門学校)」とは、独立行政法人国立高等専門学校機構が設置する国立の学校です。(公立高専3校、私立高専3校除く)
高専は、普通高校や工業高校とは異なり、5年通うことで準学士の資格を得ることができます。
準学士とは分かりにくいですが、「工業高校+2年制の専門学校」が組み合わさったものと思って貰えれば良いです。
よって、高専に入学すると、最低5年間は通うことになります。
高専の位置づけや卒業後の進学方法のイメージは下記です。
高専を卒業すると、企業や公務員として就職したり、国公立大学(3年)や専攻科に進学することができます。
専攻科についての詳細は、以下の記事でまとめています。
専攻科とは 高専生で進学すべきはこんな人 |専攻科卒が解説します
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高専の偏差値って?
高専の偏差値は、各県ごとに算定していますので、あくまで目安にはなりますが、60~69が標準です。
だいたい、県上位の進学校のちょっと下くらいの偏差値です。
後述しますが、高専は国公立大学への進学も容易で、有名企業への就職も楽なので、個人的にはかなりコスパの良い学校だと思っています。
偏差値の詳細は、cocoiroさんのHPで高専の偏差値ランキングを参考にしてみてください。
高専のメリット
高専を卒業することで、有名企業への就職や、国公立大学への進学が可能となります。
かなりコスパの良い学校だと思います。
高専からの就職であれば、以下の大手上場企業に就職することが可能です。
【民間企業】(出典:八戸高専)
旭化成(株)、出光興産(株)、NTT東日本グループ会社〈エンジニア〉、花王(株)、サントリーホールディングス(株)、JXTGエネルギー(株) 中央技術研究所 他
【公務員】
青森県、国土交通省関東地方整備局、国土交通省東北地方整備局
大手上場企業やそのグループ企業等が目立ちます。高専生は民間企業から引く手あまたです。
公務員への就職も少なくありません。土木系学科であれば、公務員への就職はかなり入りやすくなってきています。
一方、進学という面では、高専からは国公立大学への編入(大学の3年次への進学)がとても多いです。
【進学先】(出典:八戸高専)
北海道大学、東北大学、筑波大学、埼玉大学、東京大学、東京農工大学、東京工業大学、長岡技術科学大学 金沢大学、豊橋技術科学大学、熊本大学、首都大学東京 他
ほとんどが国公立大学へ進学していることが分かりますね。しかも、これらの大学には、推薦を使って進学できることが多いんです!
今まさに、企業や大学からも高専人気は高まっています。この詳細について解説していきます。
高専のメリット①:推薦を使って、大手上場企業に就職できる
高専からの就職に焦点を当て、解説します。
高専は、工学系の複数の学科に分かれており、その学科の専門知識を高専入学直後(15歳)から学ぶこととなります。
普通高校から大学に進学するのと比べて、比較的若い段階で、専門知識を叩き込まれるわけです。
高専卒業の20歳で、大学卒業レベル相当の専門性を身に着けることができるのです。
こうした人材を企業は高く評価しているようです。(出典:ライブドアニュース)
現に私が就職した会社では、同職の採用は、大学卒・大学院卒よりも、高専卒の採用が多いです。
高専卒で民間企業に就職した同期もいますが、その能力が評価されていると聞いています。
将来的に公務員になりたい方は、高専の土木系学科への進学をおすすめします。
なぜなら、公務員(地方公務員、国家公務員)における土木系技術者の採用数が多いからです。
私の同期でも10人以上が高専の土木学科から公務員になっています。
高専のメリット②:高専から推薦を使って、国公立大学へ編入可能
中学校時点で目指すべき専門や職種が定まっている人であれば、進学高校に進むのではなく高専への進学をお勧めします。
高専からは、想像よりも遥かに容易に国公立大学へ進学することができます
高専では学科にもよりますが、半数近くが大学へ進学します。進学傾向は年々増加しているように思います。
各高専では推薦校をもっており、そのほとんどが国公立大学になります。
高専でまともな成績を取っている学生ならば国公立大学への進学は容易です。
しかも、そのほとんどが推薦入試です。
私の同期でも、他大学への編入試験で不合格となっている者はいませんでした。(他学科の詳細は分かりませんが。)
高専のメリット③:高専から専攻科に進学すれば、旧帝大大学院への進学も可能
最後に、高専の中でも裏技のような組織、専攻科についてご紹介します。
専攻科とは、高専5年間卒業した後に、更に2年間高専で学ぶことで、大学卒(大学評価・学位授与機構の定めた条件を満たした者に限る)となることができる組織です。
現に私も、この専攻科を卒業し、旧帝大大学院へ進学しています。
専攻科からは就職することができますが、私は断然大学院への進学をお勧めします。
なぜなら、専攻科は、旧帝大大学院からの募集が非常に多く、こうした大学院への進学が容易だからです
私自身も、旧帝大大学院へ推薦入試で進学することができましたし、他の同期もかなり良い大学院に進学していました。
高専のメリット④:長期休暇が長い
高専は大学と同じくらい長期休暇が長いです。
夏休みは大学生と同様に2か月ありますし、春休みも1か月ほどあります。
高校生の年代からこれほどの長期休暇を味わえるのも、高専生の特権といえるでしょう。
長期休暇を使って、ゲーム三昧楽しんでいました。笑
こうした長期休暇を利用して、海外留学することも将来のスキルアップに繋がりますね。
高専のメリットまとめ
本記事でご紹介した高専のメリットをまとめると以下の通りとなります。
- 高専は、最低5年間通う学校。
- 偏差値は、県上位の進学校のちょっと下でだいたい60~69くらい。
- 高専は5年間学ぶことで、大手上場企業や国公立大学への進学が可能。
- 将来のスキルアップには最適な学校。
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